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いたち(フェレット)

パスバレーフェレットの証明書・登録証について誤情報が錯綜している理由を調べた結果

2018年3月23日

前回の記事を公開したところ、数名の方からDMを頂きました。

私はそこで、

アタチはなこ
アタチはなこ
・「このお店でそう言われた」という経験がある方は教えて下さい。
・実際に登録されている方がいらっしゃいましたら、詳しく教えて頂きたいです。

と書きました。

それは、「ネットに書いてあった」は、情報源として必要では無いという意味だったのですが、親切に教えて下さった方が何人かいます。

いつも言っている事ですが、「書き手が分からないネットに転がっている情報」は私にとって、我々おばちゃんの噂話と同じレベルです。

今回、送られてきた「○○に書いてあった」というフェレットの飼育情報を謳うサイトを何個か見に行きましたが、全部「らしいです」「~のようです」って書いてありました。

1つ、サイトドメインが数年前に閉店された、フェレ飼い仲間の間ではとても有名で信頼できる某フェレットのお店と同じなものがあり、少し混乱しましたが、そう名乗ってるだけで、多分、何にも関係は無いんだろうなって事だけは分かりました。

なんだかなぁ…って思います。

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ペットショップでそう言われたという人から証言をとった!

もう閉店したペットショップでお迎えした時にマイクロチップの登録をしてからあのフェレット型の紙の番号とマイクロチップの番号?を書いてパスバレー本社に送ると登録されて会員証が送られてくるとか説明を聞きました。 10年以上前でまったく詳細覚えてない(>人<;)!まったく役に立たない情報ですいませぬ。うちマイクロチップ入れてないから送らず仕舞いです!

こちらのお店が本当に閉店した確実に実在していたペットショップだという事まで、きちんとその詳細を教えてもらっているので、出所は確かです。

そのお店から数年に分けて数回、ニョロのお迎えをしたそうですが、「毎回そう言われた」との事。

なるほど…

アタチはなこ
アタチはなこ
その話、知ってる!!

そうなんですよ。

これなら、分かるんです。

そして、巷に出回る妙ちくりんな噂話は、その何たるかを理解していない人が説明した話を、これまた、それが何たるかをちっとも分かっていない人が聞きかじっただけの状態で、もっともらしく言って回ってるから、こうなってるんだなって、ただそれだけの事でした。

このメール主さんは「毎回そういってたのですがマイクロチップいれなかったのとまず海外に手紙出すのがハードル高いしで試してません(╹◡╹)」って、おっしゃっていました。

もちろん、知識不足の販売員がいた事が一番の原因ではありますが、この方のように「分からないから」できちんと「止まって」いれば、その先で大きく振り回される初心者飼い主さんが出てくるような今のこの状態にはなっていないんです。

大体「~らしいです」だなんて、調べもせずに書いてる時点で責任感のかけらもない話じゃないですか?

そんなの情報とは言えないんですから、いちいち振り回される必要は無いんです。

間違って欲しくないのですが、それら「パスバレーフェレットの登録証」等と言いながら、その真相は「~らしいです」だなんてあやふやな事を言ってる話がデタラメだっていうだけで、メールに出てくる店員さんがデタラメを言っていた訳では無いのですよ。

ここで、もう一度、きちんとおさらいしておきましょう。

一番大事な「マイクロチップの埋め込みをしてから」が抜けてる時点で知ったか乙

頂いたメールにもきちんと「マイクロチップの登録をしてから」って書いてあります。

これ…

要するに、「マイクロチップのデータ登録先にパスバレー社もありますよ」ってだけのお話しです。

「パスバレーフェレットの登録証」だなんていうからおかしな事態になるんです。

どうしても、パスバレー社に登録がしたいっていうなら、ご自身でいれたマイクロチップの番号とご自身の名前や住所、連絡先などのデータをパスバレー社に送れば良いだけです。

あの紙が無くたって出来ます。

あの紙に書かれた「No. 」(商品管理番号)があれば、それも情報として登録しますよってだけのお話ですから、そんな物が無くたって、今日現在、パスバレー社にそのデータ管理の業務があるなら、やってもらえます。

出来るか出来ないか、また、それがいくらかは知りませんが、日本の「動物ID普及推進会議(AIPO)」のデータベースに登録するなら、その登録料は1,000円です。

AIPOとは(財)日本動物愛護協会、(社)日本動物福祉協会、(社)日本愛玩動物協会と(社)日本獣医師会により構成される組織で、マイクロチップの埋め込みはまた別料金です。

IFS(国際フェレット協会)に登録するのは無料ですが、会員証の発行には1,000円がかかります。

こちらはマーシャルフェレットならマイクロチップの個体識別番号、その他のファームなら、わざわざマイクロチップを埋め込まなくても、その生体管理番号(商品管理番号)でも登録が出来ます。

もちろん、それが無くても出来ます。

それらの詳細はこちらの記事でご確認ください。

迷子タグ付けたフェレット
嘘ばっかり!【フェレットのマイクロチップ】その役目や意味・本当の使い方を正しく理解してますか?DRF、IFSさえ知らずにチップの説明とかヤバいレベルで「知ったか乙!」

これまでも散々「知ったかぶりサイトの適当な情報に振り回されないで下さいね。」と、お伝えしてきましたが、今回もその「いたちのおうちがぶった切るシリーズ」です。 なんで堂々とそういう事が書けるのか本当に不 ...

まぁ、「登録する意味」をきちんと理解したうえでの登録であるなら、マイクロチップの埋め込みはしておいた方が何かの時に役に立つかとは思いますけど…

マイクロチップの埋め込み無しで「登録する」意味は?

IFSではマイクロチップの埋め込みが無い子も登録できるのですから、あの紙が本当に、パスバレーフェレットの登録証としてそれだけで意味を成す物だと仮定しましょう。

それに何の意味があるんですか?

「IFSの会員である」という事が、「フェレ飼いのステータス」とか言ってる人もいますけど、そんなんじゃないですからね。

発足人のコールマンさんが聞いたらきっと悲しみますよ。

協会主旨をきちんと理解していたら、そんなくだらない発想には至らないと思うんですけどね…

そんな発想でIFSを語るから、「登録」の意味がブレて、いろんな事が味噌クソ一緒くたにされて、訳の分からない噂話になっちゃうんですよ。

IFS(国際フェレット協会)の協会主旨

マーシャル社とBVJは避妊、去勢、臭腺取り残しに保証を付けました。保証に合わせと知識・情報がなかったフェレットオーナーにアフターケアーをして行こうと正式には95年1月、IFS国際フェレット協会を発足しました。
協会は、フェレットがオーナーと楽しい日々を送れますように飼育相談等を随時受付しております。発足以後相談の割合が多かったのは他のフェレットーナーでした。日本にフェレットを紹介した以上、私達がお役に立てればと、どこのフェレットもわけ隔てなく入会できる様に致しました。

IFS 国際フェレット協会主旨 より抜粋

このBVJ(ビジネス ベンチャーズ ジャパン)の代表取締役がマイケル E コールマンさんです。

分かりますか?国際フェレット協会とはこういう所なんですよ。

飼い主のステータスのためにどうのこうのだなんて、そんな事は一言も言ってないですからね!

そんな事はどうでも良いんですが、こちらIFSでは、輸出時にはそれが完了しているマーシャルフェレットの子はもちろんの事、お迎えされてから、またはその前にでもきちんとマイクロチップを埋め込んでもらった子はその情報で、個体識別したニョロとその「オーナーの登録」を促しています。

そして、マイクロチップが無いニョロでも「オーナー登録できますよ」って言っているのです。

登録者には、「協会に関するインフォーメーション、マーシャル製品のカタログをお送りします。マーシャルフェレットの場合は保証がつきます。」って謳っています。

その子の個体識別管理をしますとは言ってません。

もちろん登録された子の情報がデータベースに入っている事は間違いないので、保護ニョロにチップがあった場合には一番に問い合わせます。

その子が耳に刺青の入ったフェレットである場合に限り、チップの番号を調べてあげて、問い合わせさえすれば確実に生年月日だけは分かってあげられるからです。

耳に刺青は無い(マーシャルでは無い)けど、チップが入っている子は、ほぼ確実に飼い主さんの所へ帰れます。

わざわざマイクロチップを入れてあげて「登録をしない」なんて飼い主はまず居ませんから…まあ、それは良いとして、とにかく、IFSという所はAIPOとは違い、ニョロ達の個体識別情報(マイクロチップの登録情報)を管理するのがメインの組織では無いんです。

それと混同しているんだと思うんです。

ですが、冷静になってきちんと考えたら「おかしい」んですよ!

少し知ってる人なら、少し考えたら、そこを混同する事自体が「おかしい」話なんですよ、これ。

アメリカで個人情報を登録する意味って何?

そもそもの個体識別がされていない子のオーナー情報をアメリカにあるそのファームに登録したところで、それに一体、何の意味があるのでしょうか?

電話番号が何で、日本のどこどこに住む○○という人がフェレットを飼っています。そのフェレットは日本で商品管理番号ホニャララとして売られた子です。

…で?

あんな紙切れ一枚ペラっと送ったところで、それだけですけど?

それの何が重要なんでしょうか?

登録証と呼ばれる何かを再発行までしてやる事ですか?

マイクロチップを埋め込んで、その子に個体識別番号を付けてあげて、その子の飼い主情報としてきちんと登録するっていうのとは全く別の話しなんですよ、これ。

そもそも向こうはその子を把握していないのだから。

Twitterで届いた意見

元々マーシャルフェレットはマイクロチップたけで刺青は無かったため、昔は刺青あるとない子も居ました。後は刺青はマイクロチップと勘違いする人が多いみたい。パスバレー社はもっとしっかりして欲しいよね、今までのやり方だっとただの番号配りにしか見えない、はっきり出産日書いて欲しいよね

「刺青の入れ忘れ」は、今でも、どのファームでもよくある事です…多分。

前回の記事でお話ししたリアルカナディアンの子はガチですが、うちの可愛いえるちゃんにだって入ってません。

っていうか、エルちゃんに関しては「マウンテンビューは刺青がある」って、どっかのサイトに書いてあっただけで、今まで出会ったマウンテンビューニョロで刺青があった子がいないので、その話自体が眉唾なんですけどね。

「うちの子あります!」って飼い主様がおられたら、是非、ご一報下さい。見せて欲しいです!!

それでもって…

刺青とマイクロチップを勘違いする人とか私の周りにはいないので、何とも言えませんが、とにかく、刺青の話は置いといて

ただの番号配り

で、良いんですよ。

だから、それは「商品としての管理番号」だって言ってるじゃないですか。

販売業者がその売買手続きで便宜上振ってるだけの数字なんですから、きちんと番号で管理してるというお仕事の証です。

日本での流通個体数が一番多いとされているパスバレーっ子達。

2016年の時点では、「日本への入荷が一番安定している」とパスバレー本社がその宣伝をしていました。

その会社がきちんと商品管理をしているという証の数字なんですから、何も問題はありませんよ。

アタチはなこ
アタチはなこ
そこに仰々しく勝手な意味を持たそうとする奴がいるから、おかしくなるんだ

って、私は言っているのです。

例えそれが商品としての管理番号だったとしても、一度はその子に振り分けられた名前のようなその番号ですから、生涯大切にしてあげたい数字にするのは飼い主さんの愛情でです。

登録するのに必要だから再発行しなきゃいけない数字なんかでは無い(そもそも出来ない)し、ましてや、転売価格を吊り上げるのに活かせるような数字なんかじゃ決して無いんですよって話なんです。

まとめ

今現在、巷で言われている「パスバレーフェレットの証明書・登録証」というのは「マイクロチップの番号をパスバレー社にも登録するなら、その時に使えますよ」と、昔そう案内があった紙が、そのまま使われている事と

なんかそんな話があったなぁ程度にしか知らない話を、さもそれっぽく広めている人がいるから広まってしまったという、ただの「誤情報」です。

2018年現在、パスバレー社がそれを請け負っているのか、また日本からのそれを新規に受け付けているのかは知りません。

ただ、「販売時にそんな説明はしていない」って、この数日の間に調べた最新情報から推測すると、何も意味が無い「登録」自体の話がもう無いんじゃないかって思います。

日本で暮らすあなたとその子の情報をわざわざアメリカに登録する必要もその意味も少しも無いと、私は思います。

せっかく入れたマイクロチップなら、正しく有効的に活用できる箇所への登録をしてあげて下さい。

その紙があっても無くても、マイクロチップの埋め込みを済ませた子の登録は各所で出来ます。

上記であげた AIPOとIFS、こちら二箇所で十分かとは思いますが、念には念を入れたい方は、お住まいの地区の自治体や環境事務局にも届け出をだしておかれると良いんじゃないかと思います。(※特定動物に指定されていない動物の申請を受け付けているかは各所に自身でお問い合わせ下さい)

また、繰り返しになりますが、マイクロチップを入れていなくても、IFSへの登録は出来ます。

話の流れ上、念の為にと思って今、IFSに、直接、今回のお話について聞いてみました。

「そう書いてるところもあるみたいだけど、実際、何にも無いんだよねぇ…。お店で買った時の領収書とその紙をとっておいて、何かあった時には、お店に保証してもらう方法が一番だよ」って、仰っていました。

昔はどうだったのか定かではありませんが、今ではあの紙を送ったところで会員証は送られてこないという事。

「登録」の意味を考えたら、分かるんじゃないか?って事。

要するに、その紙は「その子の登録証」なんかではありません!

今日のアイキャッチ画像

色んなファームっ子がごちゃ混ぜです。

お友達のニョロット入浴シーンを貸してもらいました。

モデルさん:泉汰くん(パスバレー)、奏汰くん(ファーファーム)、珠助くん(ポールキャット)、侘助くん(ニュージー)

登録証(?)証明書(?)がある子も無い子も皆一緒です!!

フェレット(ファーム不明)
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当ブログでは、これまでに何度か「フェレットの出生証明書」という表現を使ってきました。 その定義は定めていません。 でも、それで通じると思っているし、その定義を細かく言い出したら話が長くなるって思ってい ...

みんな可愛いフェレットです。

デタラメな話に振り回されて、変な価値観をこの子達に持たないように、気をつけて下さいね。

もうこれ以上、「フェレットの転売」だなんだって、よからぬことを思いついてしまう人が出て来るのを防ぐためにも、一人ひとりがフェレットについて「正しい事」を知っておいてあげて下さいね。

健やかなニョロニョロ生活を☆彡

-いたち(フェレット)
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